CAMMUS C5 レビュー|世界最安値DDハンコンの実力をiRacingで完全検証

CAMMUS C5 レビュー|世界最安値DDハンコンの実力をiRacingで完全検証

CAMMUS C5は、「小さいから性能も簡易的」という先入観を良い意味で裏切るダイレクトドライブ(DD)ハンコンです。最大の価値は、モーターをステアリング側へまとめた独特の構造により、本格的なDDの反応を非常に小さな設置面積で体験できること。一方、付属ブレーキの感触や対応環境には明確な割り切りがあります。本記事では、iRacingでフェラーリ296 GT3を走らせた実機検証を基に、C5がどのような人に合うのかを整理します。

30秒で分かる評価

C5の評価で最も重要なのは、単なる廉価セットではなく、ステアリングからDDらしい細かな情報を受け取れることです。縁石を通過したときの振動、タイヤが路面をつかむ感覚、トルクが立ち上がる瞬間が、ギアやベルトを介した機種より直接的に伝わりました。絶対的な力の強さで上位DDベースと競う製品ではありませんが、実走で必要な反応の速さと路面情報はしっかり感じられます。

そのため、机上に大きなホイールベースを置けない人、使用後に機材を片づけたい人、PCで初めてDDへ移行したい人には有力です。反対に、実車に近い重いブレーキ、交換式ステアリング、高トルクを前提とした固定リグを求めるなら、最初から上位構成を選ぶ方が遠回りを避けられます。

実機検証を動画で確認

CAMMUS C5 実機レビュー

C5の個性は「ホイールとモーターが一体」であること

一般的なDDハンコンは、机やリグに固定するホイールベースと、交換可能なステアリングを組み合わせます。C5はその構成を大きく簡略化し、ステアリング側にモーターを内蔵しています。片手で扱えるほどコンパクトで、パドル、スイッチ、ロータリー操作も一体化。付属クランプを使えば机へ固定でき、ペダルを含めても保管場所を取りにくい設計です。

開封時の印象も、価格を抑えた製品にありがちな安っぽさとは異なりました。金属やカーボン調部材を使った外観、スイッチ類の配置、必要なケーブルや工具を含むパッケージは、初めての一式として扱いやすい内容です。ただし、一体型であることは、後から好みの大径リムへ交換するといった拡張性を制限します。コンパクトさと拡張性の交換条件を理解して選ぶ必要があります。

実走で分かった最大の長所:小さくてもDDの情報が消えない

iRacingのニュルブルクリンクで走らせると、縁石の細かな入力や切り返し時の反応に、DD特有の遊びの少なさが表れました。特に印象的だったのは、単純に重いだけではなく、据え切り付近のゴム感やタイヤの状態を複数の振動として伝えてくる点です。アンダーステアへ移る過程も手元で追いやすく、車が曲がらなくなってから気づくのではなく、限界へ近づく途中の変化を感じ取れます。

ステアリング径はやや小さく、一般的なGTカー用リムと同じ感覚ではありません。とはいえ、素早い操作には向き、カートに近いサイズ感として受け入れれば大きな違和感はありません。高トルク機の力強さより、必要な情報を軽快に受け取るタイプです。

付属ペダルはアクセルとブレーキで評価が分かれる

アクセルは軽量セットとして自然なバネ感があり、細かな開度調整にも大きな違和感はありませんでした。一方、ブレーキは踏力ではなく踏み込み量を基準に入力する性格が強く、アクセルとの硬さの差も小さめです。ロードセル式の硬いブレーキに慣れていると、初期入力が軽く、狙った制動へ合わせるまで練習が必要です。

ただし、軽いブレーキが常に欠点とは限りません。短時間で素早く入力を作りやすいため、実車再現よりゲーム内の反応速度を優先する人には合う可能性があります。重要なのは「ロードセルではないから遅い」と決めつけるのではなく、足裏でストローク位置を再現できるかどうかです。実車練習を重視するならペダルのアップグレードを検討し、タイム重視ならまずキャリブレーションと入力カーブを詰めるのが合理的です。

導入時に必ず確認したいこと

  • 利用するゲームとPC環境で正式に認識されるか
  • 机の厚さと付属クランプの固定範囲が合うか
  • ペダルが踏み込み時に動かない設置方法を用意できるか
  • 専用ソフトウェアと本体ファームウェアを更新したか
  • キャリブレーション後にセンターと最大入力が正しいか

動画検証時点ではPlayStationを主用途にする製品としては扱いにくく、PC向けという判断でした。対応状況は変わる可能性があるため、購入時にはメーカーの最新情報を確認してください。非公式な変換機を前提にすると、接続の安定性やアップデート追従で問題が起きやすくなります。

向いている人・向いていない人

向いているのは、PCで遊び、設置面積を抑えたい人、ギア式やベルト式からDDへ移りたい人、使用後に簡単に片づけたい人です。出張先などへ機材を運びたいという特殊な用途にも、この一体型構造は明確な利点があります。

向いていないのは、大径リムを使い分けたい人、高い踏力のブレーキを最初から求める人、強いFFBを受け止める固定リグを持ち、将来的に周辺機器を同一エコシステムで拡張したい人です。

最終評価

CAMMUS C5は、上位DDベースを小型化した万能機ではありません。しかし、省スペース機にありがちな曖昧な操舵感を避けながら、DDの反応を一式で導入できる点に独自の価値があります。ハンドル部分は期待以上、付属ブレーキは用途次第というのが実走後の結論です。弱点を理解したうえで選べば、机上シム環境の入口として非常に面白い一台です。

根拠動画

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